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「YOROI チャレンジ!」 

2020-01-24
とらはいま、「YOROIチャレンジ!」中なんだ。

YOROI」 って書くとなんとなくカッコいいし、ヨロイ、つまり何か甲冑でも作っているんじゃないか?? って想像しちゃうかもしれないし、とらもそれを狙ってみたりしたんだな!

実は「YOROI」 というのは 年明けの繁殖期を迎えた雄イノシシが オス同士の喧嘩の時に相手の牙で体が傷つかないように肩回りの肩甲骨を中心に分厚くて固い脂肪の層で固める、その脂肪の塊のことなんだ!






年明け1月5日のグループ猟ではとらには獲物がなかったんだけれど、仲間が100kg級の雄イノシシを仕留めたんだ!

やった! 素晴らしい! グッドハンティング! 仲間みんなで成果を喜ぶんだけど、・・・ だけど、年明けの雄だぜ・・・それもデカいヤツ・・・  臭くないかな??固くないかな?? と心配事は尽きないんだ。

「年明けの雄イノシシは発情臭が強くなって クサい。」 は定番の評価なんだ。
雄鹿の発情臭も臭いけれど、シカの場合は猟期より少し早いタイミングで臭いんだけれど、イノシシは猟期ど真ん中、猟期の中盤を過ぎて山に雪が降りて獣たちが撃ちやすいところに降りてきた! これからが猟期本番だ! オレはやるぜっ!
そのタイミングで発情を迎えて臭くなるし、ヨロイが出来てしまう、という事なんだよね。

イノシシの雄の発情臭がどんなニオイかというと、ワナに掛かった獣がそのワナのだいぶ手前から「ああっ!クサい雄イノシシが掛かっている!」という事がわかるくらいに匂う。

さらにその匂いは 例えていうなら男子高校の体育会系部室のニオイにナフタリンの強烈な刺激臭を混ぜたような感じなんだ。
臭いよね。



thumbnail_IMG_1221角煮前
ヨロイを煮込む。 固くて一枚の瓦のような脂肪の塊。 おまけにクサい!


「男子高校の体育会系部室のニオイにナフタリンの強烈な刺激臭を混ぜたような感じ」な臭い雄イノシシでも捕獲したらちゃんと食べて 「ごちそう様でした! 美味しかったです。」 と言ってやるのが獲物になってくれた動物への礼儀、狩猟者としてのお作法だと とらは考えるんだな。

だから、クサくても食べる!

最近、ジビエブームとかで イノシシやシカの料理をテレビで紹介するのを観る機会もあるんだけれど、シェフが 「ここのイノシシはクセがなくて美味しいイノシシです。」 みたいなコメントを言うのを聞いたりすると、とらは 「はぁぁ??」 って思ってしまうんだよね。

イノシカなんて野生のものなんだから個々の個体は食べていたものも暮らしていた環境も発情や生育の程度もバラバラで当たり前なはずだ。

そこに「クセのなさ」や「品質の統一性」を求めちゃいかんだろっ! 
そんなにクセがなくて均質のものを求めるなら野生肉を扱おう、なんて色気を出さずに去勢されて同一性重視で飼育された家畜を扱っていればいいんだととらは思うんだ。

とらが敬愛するフレンチのシェフが言っていた言葉でとらの座右の銘のひとつなんだけどさ、 
「ジビエは個々の個体の特徴を活かして最高の一品を作ることがシェフの腕の見せ所、醍醐味だ。 臭みを昇華させて風味とする。」

野生肉料理はアドリブが大事なんだ!そこがシェフの腕の振るいどころ、客としての臨場感Maxな見どころなんだ! な!
とらも敬愛するシェフの薫陶を受けて素人なりに頑張るのでございます!それで「YOROIチャレンジ!」 なんだ。 

・・・ちなみにとらのもう一つの座右の銘は 「あそびをせんとや 生まれけむ。」 なんだな!

獲物の分け前は柔らかくて食べやすい部分も固くて食べにくい部分もおおよその均等割りでその日の狩りに参加した全員に分配されるんだ。
「俺がこのイノシシ撃ったんだからロースの一番おいしいところ、全部オレもらうね!」というわがままは許されない。

「みんなでタツを張ってみんなで獲ったのだから撃ったのは一人かもしれないけれど、みんなの獲物だ。」という考え方なんだね。

「山分け」とか「マタギ勘定」という言葉の語源もこのルールからきているのかもしれない。 みんなで平等配分なんだ。

年明けの100㎏級の雄イノシシの分け前の中に不運なことに肩回りの臭くて固い脂肪層、ヨロイが入っていたんだ。平等分配の結果なんだから仕方なく受け入れる!

でも、せっかく手元にヨロイが流れ着いてきたんでポジティブに向かい合いたいよね。 という事でヨロイをどうやっておいしく食べれるか?にチャレンジしてみたのでございます。

固い肉を柔らかくする定番として「煮込む」がとらの得意技なのでございます。 煮込むべし! 煮込むべし!ひたすら煮込むべし!


thumbnail_IMG_1223角煮後
ヨロイ煮込み後 48時間  トロトロになって包丁でさくっと切れるほどに柔らかくなりました!
臭み取りに長ネギとショウガを刻んで入れて一緒に保温調理なべで煮込むこと48時間。 トロトロに柔らかくなったヨロイでございます。
でも、どうやって食べる? この時点ではただのクサい脂肪の煮汁なんだな。



脂肪でお玉立つ
冷やしたらお玉が立った!恐るべき脂肪混入割合だあ!

YOROIをどう、おいしく調理するか考える時間が欲しかった(=現実逃避したかった)事もあり、数日の間、冷蔵庫で寝かせておいたんだ。
意を決して冷蔵庫から取り出してお玉ですくってみたらお玉が立った! 恐るべき脂肪の含有量だね。

正直、「困った・・・」が本音だ。 とりあえず、食べれそうな部分から手を付けていくことに決めたんだ。


thumbnail_IMG_1202角煮
角煮うまし!

豚の煮込み料理といえば角煮でございます。 ヨロイの内側、少々でも柔らかい脂肪と肉の部分を集めて醤油、みりんで甘辛く味付けをして角煮を作ったらニオイも少し抑えられて美味しく食べることができました!

とらたちの狩猟アジトの仲間たちとの飲み会があったんで何食わぬ顔で「イノシシの角煮作ったよ~。」とか言って食べさせたら「旨い、うまい!」とか言って角煮は平らげてくれた。



thumbnail_IMG_1225ヨロイ残
ヨロイの残り部分。 ホントに臭い脂肪の塊!

角煮を作るためにヨロイの内側の柔らかい脂肪とそれについているお肉を使ってしまったら、後に残ったのは本当に臭い脂肪の塊だけ!
さすがにこれだけを食べるわけにはいかない・・・ というか、この状態なら 「食べる」 というより 「呑む」 に近い状態だろう。

いろいろ考えて、この部分は料理のメインに持ってくるんじゃなくて、裏方で風味として支えてもらおう、と考えたんだな。

豚の鍋を作るときに鍋の中に「濃厚ソース」として忍び込ませてしまおう、と考えたんだ。 グツグツ鍋が煮立ってヨロイもだいぶ溶けて存在が判らなくなった、でもなんとなく男子校の部室のナフタリン臭が少しする、状態の鍋の汁の中で市販の豚肉の薄切りを泳がせてから食べる作戦に出たんだ!

しゃぶしゃぶにすると結構イケました。  かなりのヨロイを食べ切ったとらなのでございます。

それにしても家畜肉である豚肉はなんてすばらしいんだ! 「肉を食べるぞ!」という気構えをもって臨まなくても安心して口に運べるし、何といっても味は均一で美味しいではありませんか! 

家畜肉は美味しい! 先人たちの努力と情熱を感じるぜっ!ととらは深く感銘を受けるのでございます。

いつでも、どこの店で買ってもほぼ均一のおいしさ、柔らかさを保っている家畜のすばらしさを改めて感じるとらでございます!

家畜は美味い!

狩猟者として獲物になってくれた動物たちに敬意を表してすべてを美味しく食べようと努力するとらでございますが、同じく、動物肉に均一性と生産効率を求めて育種選別して家畜を作ってきた先達たちにも敬意を表するとらでございます!


肉を何も警戒しないで安心して口に運べるって素晴らしい! 

今日も食べ物に感謝のとらでございます。  ごちそうさまでした!




追伸: ヨロイの食べ過ぎでしばらくお腹をこわしました! 年齢的にもあまり脂肪のキツいものは敬遠していたのに大量のイノシシヨロイはちょいときつかったな。







※お知らせ!

今シーズンのグッドハンティングの「狩猟体験企画」 はただいま参加者募集中!

定番の狩猟体験企画 伊勢原会場~エアラフル猟編は 2月8日・9日開催で今期は終了。

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