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道具の進歩も善し悪し、なんだな

2018-07-19
今のニッポン  
野生動物の鳥獣被害が大きくて全国各地で今の時期でも「有害駆除」 として野生動物の捕獲行為が行われている。
以前の獣の少ない時代では、野生動物の捕獲行為は11月15日 から翌年の2月15日までの「狩猟期間中」に限って行われていた。
だから、狩猟を趣味とするハンター諸氏は「早くアツい夏が終わって猟期が始まらないかなぁ~」と 指折り数えて狩猟開禁を待っていたんだよね。

今では散弾銃が扱えて少し狩猟の心得があればすぐに有害駆除参加の声が掛かるようになった。 ・・・要はベテランさんが仕留めたシカの運び出し役が主なんだけれど、それでも獲物を狙えるチャンスは平等にあるし、参加機会が増える事は良い事だな。

これまで有害駆除参加はベテランの特権だったんだけれど、初心者くんにも門戸が開かれて、一年を通じて出猟の感覚を養うことができるようになった。
この事はとても良い事だと思うんだな。

それでも、ハンター人口は容易に増える事はないんだ。
なぜなら猟銃の所持を許可する公安委員会は獣の被害が大きいから、と 猟銃の所持条件を下げて容易に猟銃を持てるようにはしないからね。
猟銃所持者が増えない代わりにいまの狩猟業界、 ワナ関係の道具の進歩が目覚しいんだ。










エゾシカ協会認証制度案内
北海道エゾシカ協会が始めた狩猟技術認定制度。 動物生態学者も参入してかなり本格的な技術が学べそう

もちろん、増えすぎた獣の頭数管理に携わるハンターの養成も進歩をしてきた。
イギリスのプロハンター認証制度の概念を取り入れたシカの捕獲者認定制度が北海道で始まったんだ。

これまで日本で「狩猟技術を学びたい。」と思ったら様々な個人的なコネをフル活用してデシをとっている猟師さんに弟子入りするしかなかった。

「いいか、おまえら、狩猟ってのはなぁ、甘い世界じゃないんだ。」みたいな説教から始まって
親方の猟の自慢話を聞いてやっとナニか教えてもらえるかもしれない・・・ みたいな世界だった。

もちろん、獲物の運び出しから解体まで肉体労働は無料提供でヘトヘトになりながら自分でナニかを掴んでいく世界だったんだネ。

とらはこれまで体育会系の活動が永かったので熱血ヒエラルキーの世界は嫌いじゃぁないけれど、それを好まない人も多いだろうからそんな「熱血ヒエラルキー制度」しかない世界は衰退することが目に見えているよね。

お金はちゃんと払わなくてはいけないけれど、その代わりに体系だった狩猟とそれに必要な様々な知識を教えてくれて、認証してくれる制度ってやはり必要だと思うんだ。

ただ、まだ課題なのが少なくないお金を掛けて得られた認証が役に立つ仕事がそんなにないかもしれない事なんだね。
この 「狩猟で喰っていく」というところが今の狩猟業界の大きな課題だ!

とらも頑張っているけれど 青息吐息の極零細、ほぼひとり親方の世界しか築けていないんだよね。
捕獲の仕事でベンツかフェラーリに乗れる未来はあるのかしらん。






センサーカメラ
センサーカメラ。 野生動物の動向を把握するうえで必要不可欠なアイテムになってきた!

狩猟者のスキルをあげる仕組みが整っていく事は大事な事だけれど、今の日本で猟銃所持が緩和されて爆発的に狩猟者が増える事はないだろう。
そのかわり、今 狩猟関係で目覚しい発展を続けているのが ワナ の世界なんだ。

メール機能を使ってワナが稼動すると「お知らせメール」が来たり、センサーでワナの中に入っている獲物の数を足し引きして計算して一定数に達するとワナの扉が落ちるものや、捕獲者が映像を見ながら 「今だっ!」とトビラ稼動のスイッチを押せるものまでいろいろなワナ周辺グッズが開発されてきているんだ。

このセンサーカメラはかなり普及してきていて、一台10000円を切る価格で売られるようになってきた。

このカメラをワナ周辺にかけておくと、その場所にどんな対象物がどんな風に寄り付いているかが判る。

これまではベテランさんが食痕や足跡を見て 「ふん、イノシシの親子連れダナ。 来た時間は夕方頃・・・」みたいなホラ半分、いい加減1/4 を織り込んだ 「こんな感じだろ。」みたいな見立てが素人さんでもできるようになったんだ!!

ラクな方にすぐ流されるとらも価格が安くなったのでさっそく導入してみたぞっ!




PICT0006.jpg
ワナに仕掛けたセンサーカメラが捉えた 「イノシシファミリーの平和な日常 」 ワナの中でウリボウがおひるね

実際に捉えたイノシシファミリーの映像。
これを見れば 単独か子ども連れ、兄弟複数頭 みたいな情報がすぐに判るからトリガーの位置や場所を変えてターゲットに合わせる事もできるよね。

ワナにきた時間も判るからエサ補充の時間を変えてみたり、警戒度合いなんかも把握できるからそれに合わせて そそるエサを用意したり ( プレゼント作戦 と命名 ) 逆にエサの量を減らしたり、入れるのをやめたり ( じらし作戦と命名 ) 相手に合わせて作戦を考える事もできるんだ!

・・・なんか、とらさんの言っていることってサ、ぉ女子をナンパする時と一緒じゃん! なんか混同していないかい??と思う人も居るかもしれない・・・

うん、いい所に気が付いたネっ!

とらはイノシシハントも ガールハント(・・・もしかして『死語』??) も基本は一緒だと思っているんだよね。

相手をオイシイ話で誘っておいて、警戒心を解いて、たまには気のないフリをして 「なによっ!その冷たい態度!」みたいな気分に撹乱を起こさせて冷静な判断能力を失わせて・・・ みたいな経過は同じ気がするんだ。

特に檻ワナなんて明らかに自然物と違うものの中に誘い込む訳なのだから冷静な正常な判断では「ぜったいに怪しいモノ」。

ヒトの場合だって「結婚」なんて 冷静で正常な判断では「ぜったいに不自由が目に見えているモノ」のなかに誘い込まれるわけだから男女問わず相手も自分も正常な判断を撹乱させられないと先に進まないのは目に見えているよね。


・・・なんか、話が大いにそれた気がするんだけれど、ワナで獲物を獲る上で大変重要なコトなのでございますぞ。


さて、道具の発展でターゲットの様子を手に取る様に把握できる事はいいんだけれど、ひとつ大きな課題が持ち上がってきた!

それはターゲットがこれまでの「痕跡」だけじゃなくて「相手」が見えてしまっていること。

写真のイノシシファミリーは とらが3週間以上、カメラ映像を見ながら捕獲のタイミングを見計らった末に捕獲したのでございます。

3週間以上も同じファミリーの 「平和な日常」 を見続けてしまうと  が移ってしまうのでございます・・・



・・・きょうは にんげんがくれたごはんを たくさんたべました さいしょはすこしこわかたけれどだいじょうぶでした・・・

・・・きょうはわなのなかでおひるねをしました。 おかあさんはすこし心配そうだったけれど、鉄がひんやりしててとてもきもちよかったです・・・

そんな平和な日常の末に ワナトビラが落ちて 必死に逃げようと動き回る母イノシシの映像を見続けることになるのでございます・・・

最後にヒトが現れてそれに抵抗を見せる母イノシシの姿が最後でございました。



・・・なんで、この平和なイノシシ家族の日常を壊すことをしなくてはならないのか・・・

カメラが捉えた冷徹な記録を観るとすこし心が弱る とらでございます。

農作物被害の防止、クルマとの衝突事故予防、住民が安心して暮らせる環境つくり・・・ 様々な大義もかすんでしまう素朴なイノシシ家族の平和な日常のひとコマでございます。


見たくないものまで見れてしまう道具の進歩というものはやっかいなものでございます。

・・・やはり・・・ 捕獲だけに特化する「有害駆除」や「管理捕獲」は不自然な狩猟の形態であること、「獲ったら食べる、食べる以上には獲らない」ことがやはり大切ではないかと改めて思いなおすとらなのでございます。

今の仕事の需要が落ち着いたら、元の「獲ったら食べる、食べる分しか獲らない狩猟」に戻るべきかな、と考えるとらなのでございます。

獲る分の狩猟しかせずに次ぎはシジミ漁で生計をたてていきたいと願うとらなのでございます!

・・・なんで シジミなのか? それはいまはひみつ! なのでございます。

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