「お困り動物食事会」 を開催しました!
2016-11-14
海外から持ち込まれて繁殖して,日本の自然環境に大きな影響を与えてしまっている 「外来生物」 をただ駆除してオワリ、ではなくて、おいしく食べて彼らの食材としての価値も認めよう、できれば適性に食利用する事を通してかれらの数をコントロールして、徐々に減らしてけたらいいな、という獲得目標を掲げる「お困り動物食事会」。
4回目の食事会を先日行いました。
開催日は 「1 0 月2 9 日 イチばん オいしい ニ ク の日」なんだな!
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この企画の最初のきっかけは 自然界で増えすぎて有害駆除されている鹿がほとんど利用される事なく廃棄処分されている事に抵抗して何か食提案したかったことから始まったんだな。
狩猟者で鹿を狩る立場にあるとらとしましては、捕獲したシカをゴミにするのが忍びなかった。
そこでキッチンカーで シカのシチューを販売したりして頑張っていたんだけど、世間様の反応はとらが考えるよりずっと早かった!
全国各地で有害駆除されたシカを使った「ご当地メニュー」とかが食べれるようになってきたんだけれど、鹿肉のてんぷらとか、ホワイトシチューとか、血の香の強いシカにはちょっとキツイんじゃないの?というメニューも増えてきたんで、
「ここはひとつ、野生肉料理の歴史が長いフレンチの技法でシカのおいしさを存分に味わわせてもらって鹿肉の基本を押さえておこう!」ということで鹿肉を中心にした食事会を開催することにしたんだ。
当初の会の名前は 「本格的野生肉料理を味わう会」 だったんだ。
本格的な料理でシカのおいしさの本質を押えよう、という意気込みが先走ったのか、ちょっとカタいネーミングだったんだよね。
回を重ねていくにつれて、鹿肉の認知度もだいぶあがってきたし、日本には鹿以外にも増えすぎている野生動物がいっぱいいるじゃないか!
って事に気がついて、外来生物を含む野生動物全般を対象にし始めたんだ。
「お困り動物」のネーミングは 「害虫」とか 「害獣」 といった生き物に「害」という文字を付けたくないとらのネーミングなんだ。
今回の 「お困り動物食事会」 ではシカ以外に、以前食用として日本に移植されたのに食利用に結びつかなかったザリガニに焦点をあてて料理を楽しませてもらいました。
調理はいつもとらの無理難題を聞いてくれて さりげなく高度な技巧の料理を楽しませてくれる飯田橋のフレンチ ラ・セーヌ の
鈴木オーナーシェフでございます。

阿寒湖産ウチダザリガニとアボガドのタルタル仕立て バジル風味
前回の 「お困り~ 食事会」 でアメリカザリガニを調理してもらって、ダシの効いたパエリアの味に感動したとら。
肉の少ないザリガニは内臓など「ミソ」を美味しく食べる事がザリガニ食(ザリ食)を極める ミソ だと確信したのでございます。
↑ココ、ちゃんと韻を踏んでいるのでスルーしないでね!
こちらの料理、爪と尾の肉以外は殻ごと叩いてとったダシから作られているのですが、とらにはこの料理がどのように作られているか判らない!
しかし、とらが茹でザリガニの殻をちゅぱちゅぱ吸った時に 「ザリガニの美味しさ」 と感じた風味がちゃんと表現されていて、風味だけじゃなくて料理として楽しめる!
大変に美味しゅうございました!

ウチダザリガニのブラン ビスクソース
「ブラン」というのは洋風の茶碗蒸しみたいなものらしい。
この料理にはウチダザリガニの卵もすりつぶして入っているらしい・・・。
「らしい」を連発するのはとらの舌はこれまでザリ食と正面から向き合ったことがないので 「これがザリの味の芯」 というのが判らないからなんだ。
でも、ザリダシの美味しいさは 「これまで味わった事のない新しい美味しさ 」 という事で認識できたぞ。
調理をしてくれた鈴木シェフはヨーロッパ修行時代にシーズン中で150kg以上のザリガニを扱ってきたそうだ。
ザリガニの持つ美味しさとその味を引き出す、際立たせる方法を熟知しているんだろうな。 だからザリ初心者のとらにも未知だけど積極的に味わえたんだと思うんだ。

白糠産エゾ鹿のソーセージ 北海道産白いんげん豆添え
未知の美味に触れる事は新鮮な驚きがあって嬉しい事だけれど、それが続くと舌も疲れるし、感動も薄れてしまうよね。
未知のおいしさを堪能した後は 「定番の美味しさ(?)」である鹿肉を堪能するんだ。
シカ肉だって馴染みの薄い方が多い食材だけれど、それでもだいぶ認知されてきた感がある。
「有害駆除された鹿をムダにしないで活かしたい」と取り組んできた先人の努力の賜物だ!
とらも馴染みの深い鹿肉を安心して美味しくいただくのでございます。
ほっ、と和める定番の味、というのも大事だね! 料理の 緩、急のアクセントも申し分なし!

エゾ鹿モモ肉のロースト きのこソテー添え 赤ワインソース マデラ風味
シメの鹿肉料理はモモ肉のロースト。 こちらも定番の安心メニューなんだな! 赤ワインソースもこちらのシェフのお得意定番でいつも味わわせてくれる美味しさだ。
・・・しかし、今回はちょっと一工夫を仕掛けてきてくれたんだ。
モモ肉のローストが3枚、お皿に乗っているんだけれど、同じモモ肉なのに種類が3つとも違うんだ・・・。
うちモモ肉に、外モモ肉、もうひとつは・・・ う~ん、料理の美味しさとワインの旨さで忘れてしまった! でも、とてもおいしゅうございました!
同じモモ肉の部位なんだけど、少しずつ味と歯ごたえが違うものなんですね。
やっぱり筋肉の動き方や使用頻度の多さで食感って変わってくるんだと思うし、気がつかせてくれた料理でございました。

料理とワインがどんどん空いていきます! 「マスター、生ひとつ!」って・・・いつもとちょっと違う??
美味しい料理と美味しいお酒。
さらに初対面だけれど、「少し変わった食材への探究心」というチャレンジングな共通項があるから少しの自己紹介と会話のきっかけでどんどん、どんどん話が進んでいくのでございます。
とらの役回りとしましては、最初の会計と乾杯挨拶、自己紹介の始まりに 「え~ 言い出しっぺでご挨拶をひとつ・・・」みたいなきっかけを作るだけなんだよね!
あとは皆さんが料理を食べての感想や狩猟や食べ歩き、その他もろもろをおしゃべりしてくれるのを とらはニコニコしながら聞いている・・・ という役回りなんだよね。
今日も美味しい食事と楽しい会話を楽しませていただきました!
この企画はおいしい料理にも巡り合えるし、興味深い人たちとも出会える貴重な場だから今後も継続して行っていきたいな!
次回開催はまだ未定ですが、猟期が終った3月ごろに行いたいと考えているんだ。
猟期中に取り貯めた、ちょっと珍しい食材、とらのことだから 「希少」 というよりは 「多すぎて厄介」 な食材の方が圧倒的に多いと思うのですが、
様々な、「これからに期待したい食材!」 を取り揃えて皆さまに食提案をしてゆきたいと考えるのでございます!
乞う、ご期待!
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この企画の最初のきっかけは 自然界で増えすぎて有害駆除されている鹿がほとんど利用される事なく廃棄処分されている事に抵抗して何か食提案したかったことから始まったんだな。
狩猟者で鹿を狩る立場にあるとらとしましては、捕獲したシカをゴミにするのが忍びなかった。
そこでキッチンカーで シカのシチューを販売したりして頑張っていたんだけど、世間様の反応はとらが考えるよりずっと早かった!
全国各地で有害駆除されたシカを使った「ご当地メニュー」とかが食べれるようになってきたんだけれど、鹿肉のてんぷらとか、ホワイトシチューとか、血の香の強いシカにはちょっとキツイんじゃないの?というメニューも増えてきたんで、
「ここはひとつ、野生肉料理の歴史が長いフレンチの技法でシカのおいしさを存分に味わわせてもらって鹿肉の基本を押さえておこう!」ということで鹿肉を中心にした食事会を開催することにしたんだ。
当初の会の名前は 「本格的野生肉料理を味わう会」 だったんだ。
本格的な料理でシカのおいしさの本質を押えよう、という意気込みが先走ったのか、ちょっとカタいネーミングだったんだよね。
回を重ねていくにつれて、鹿肉の認知度もだいぶあがってきたし、日本には鹿以外にも増えすぎている野生動物がいっぱいいるじゃないか!
って事に気がついて、外来生物を含む野生動物全般を対象にし始めたんだ。
「お困り動物」のネーミングは 「害虫」とか 「害獣」 といった生き物に「害」という文字を付けたくないとらのネーミングなんだ。
今回の 「お困り動物食事会」 ではシカ以外に、以前食用として日本に移植されたのに食利用に結びつかなかったザリガニに焦点をあてて料理を楽しませてもらいました。
調理はいつもとらの無理難題を聞いてくれて さりげなく高度な技巧の料理を楽しませてくれる飯田橋のフレンチ ラ・セーヌ の
鈴木オーナーシェフでございます。

阿寒湖産ウチダザリガニとアボガドのタルタル仕立て バジル風味
前回の 「お困り~ 食事会」 でアメリカザリガニを調理してもらって、ダシの効いたパエリアの味に感動したとら。
肉の少ないザリガニは内臓など「ミソ」を美味しく食べる事がザリガニ食(ザリ食)を極める ミソ だと確信したのでございます。
↑ココ、ちゃんと韻を踏んでいるのでスルーしないでね!
こちらの料理、爪と尾の肉以外は殻ごと叩いてとったダシから作られているのですが、とらにはこの料理がどのように作られているか判らない!
しかし、とらが茹でザリガニの殻をちゅぱちゅぱ吸った時に 「ザリガニの美味しさ」 と感じた風味がちゃんと表現されていて、風味だけじゃなくて料理として楽しめる!
大変に美味しゅうございました!

ウチダザリガニのブラン ビスクソース
「ブラン」というのは洋風の茶碗蒸しみたいなものらしい。
この料理にはウチダザリガニの卵もすりつぶして入っているらしい・・・。
「らしい」を連発するのはとらの舌はこれまでザリ食と正面から向き合ったことがないので 「これがザリの味の芯」 というのが判らないからなんだ。
でも、ザリダシの美味しいさは 「これまで味わった事のない新しい美味しさ 」 という事で認識できたぞ。
調理をしてくれた鈴木シェフはヨーロッパ修行時代にシーズン中で150kg以上のザリガニを扱ってきたそうだ。
ザリガニの持つ美味しさとその味を引き出す、際立たせる方法を熟知しているんだろうな。 だからザリ初心者のとらにも未知だけど積極的に味わえたんだと思うんだ。

白糠産エゾ鹿のソーセージ 北海道産白いんげん豆添え
未知の美味に触れる事は新鮮な驚きがあって嬉しい事だけれど、それが続くと舌も疲れるし、感動も薄れてしまうよね。
未知のおいしさを堪能した後は 「定番の美味しさ(?)」である鹿肉を堪能するんだ。
シカ肉だって馴染みの薄い方が多い食材だけれど、それでもだいぶ認知されてきた感がある。
「有害駆除された鹿をムダにしないで活かしたい」と取り組んできた先人の努力の賜物だ!
とらも馴染みの深い鹿肉を安心して美味しくいただくのでございます。
ほっ、と和める定番の味、というのも大事だね! 料理の 緩、急のアクセントも申し分なし!

エゾ鹿モモ肉のロースト きのこソテー添え 赤ワインソース マデラ風味
シメの鹿肉料理はモモ肉のロースト。 こちらも定番の安心メニューなんだな! 赤ワインソースもこちらのシェフのお得意定番でいつも味わわせてくれる美味しさだ。
・・・しかし、今回はちょっと一工夫を仕掛けてきてくれたんだ。
モモ肉のローストが3枚、お皿に乗っているんだけれど、同じモモ肉なのに種類が3つとも違うんだ・・・。
うちモモ肉に、外モモ肉、もうひとつは・・・ う~ん、料理の美味しさとワインの旨さで忘れてしまった! でも、とてもおいしゅうございました!
同じモモ肉の部位なんだけど、少しずつ味と歯ごたえが違うものなんですね。
やっぱり筋肉の動き方や使用頻度の多さで食感って変わってくるんだと思うし、気がつかせてくれた料理でございました。

料理とワインがどんどん空いていきます! 「マスター、生ひとつ!」って・・・いつもとちょっと違う??
美味しい料理と美味しいお酒。
さらに初対面だけれど、「少し変わった食材への探究心」というチャレンジングな共通項があるから少しの自己紹介と会話のきっかけでどんどん、どんどん話が進んでいくのでございます。
とらの役回りとしましては、最初の会計と乾杯挨拶、自己紹介の始まりに 「え~ 言い出しっぺでご挨拶をひとつ・・・」みたいなきっかけを作るだけなんだよね!
あとは皆さんが料理を食べての感想や狩猟や食べ歩き、その他もろもろをおしゃべりしてくれるのを とらはニコニコしながら聞いている・・・ という役回りなんだよね。
今日も美味しい食事と楽しい会話を楽しませていただきました!
この企画はおいしい料理にも巡り合えるし、興味深い人たちとも出会える貴重な場だから今後も継続して行っていきたいな!
次回開催はまだ未定ですが、猟期が終った3月ごろに行いたいと考えているんだ。
猟期中に取り貯めた、ちょっと珍しい食材、とらのことだから 「希少」 というよりは 「多すぎて厄介」 な食材の方が圧倒的に多いと思うのですが、
様々な、「これからに期待したい食材!」 を取り揃えて皆さまに食提案をしてゆきたいと考えるのでございます!
乞う、ご期待!
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