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「本格的野生肉料理を味わう会 ~夏鹿を味わう~」を行いました!

2016-07-18
最近、鹿やイノシシなど野生動物の料理をだすお店が増えてきたんだよね。

なかには「シカ刺しあります!」とか生で提供しているお店もあって,とらは「食中毒とか事故にならなければいいなぁ・・・。」と
ちょっとドキドキしているんだけれど、
全体の傾向としては 増えすぎて有害駆除や個体数調整で捕獲された彼らをちゃんと食利用して「おいしかったです!ごちそう様!」と言ってやれる風潮になのは良いことだと思うんだ。

様々な料理法で提供するお店も現れて、それはそれで楽しいんだけれど、イノシシ、鹿が持つ 「基本的な肉の美味しさ」 というものは押さえておきたいポイントだと思うんだな。

幸い、とらの狩猟関係の「悪友ネットワーク」 にはプロの調理人さんやレストランのオーナーシェフさんがいるので、

彼らの腕を借りてそれらが本来持つ肉のおいしさを確認する機会が持てているんだ。


とらは2ヶ月に一度くらいの割り合いで 「本格的 野生肉料理を味わう会」というお食事企画を季節のテーマにあわせて開催しているんだ。

先日 7 月 9 には 「 ナ つに ク 」の日と題して、今が旬の夏の鹿を味わう会を開催したんだ。

その前、 4月 29 は 「  か ニク 」の日企画で、鹿を中心にサプライズでハクビシン を味わう会を開催したんだ。
開催日には特にポリシーはないのだけれど、 とらの性で何かウケを狙わないと落ち着かないんだよね。



鹿には年に2回旬があると言われていたんだよね。

一つの旬は言うまでもなく冬の狩猟期。 それもこれから寒さが増してくる12月までの年内のものが一番と言われているんだ。

寒さに備えて「低脂質」の鹿でさえ皮下脂肪を蓄えていて、まだ本格的な寒さがやってきてなくて脂肪が消費される前に時期だね。
さらにメスジカの場合、2月3月になるとだんだん育ってきたお腹のバンビに栄養を取られてしまうから肉は落ちていってしまうんだな。

そしてもう一つ旬があるんだ。
それは厳しい寒さの冬を乗り越えて、青草が茂る季節に草をもりもり食べて体力を回復してきた頃の夏の鹿。

鹿の数がそれほど多くなかったこれまでは狩猟期以外である夏の鹿を食する機会はなかったんだ。

でも最近の鹿の急激な増加を抑制するために年間を通じて鹿の管理捕獲、有害駆除が行われ、これまで賞味する機会がなかった夏の鹿 を食べる機会が生まれたんだ。

このことは実は凄いことだと思うんだ。 単に夏に鹿が食べられるだけじゃなくて冷蔵技術と物流が発達している今だからこそ味わえるんだと思うんだよね。
少し前の時代だったら例えこの時期に鹿が手に入っても肉が痛んだり、においがついたりで、美味しさを感じられなかったかもしれない。

今の時代にめぐり合わせたからこその 賞味するチャンス だと思うんだな。






ぺんぎん (2)
すみだ水族館の大水槽。家族連れがいっぱいだ

しばらく狩猟アジトに引きこもっていたとら。 久しぶりに東京にやってきた。 時間があったので すみだ水族館に立ち寄って まったりタイム。
交通の便利な都会にある水族館の年間パスポートを持っておくと 「ちょっと時間つぶしをしたい 」時に便利なんだな。

涼しい館内に入って水槽眺めて ホゲエ~ っとしていればお金 かかりません。



ぺんぎん (1)
すみだ水族館の名物・ペンギンのエサやり 一羽ずつ名前を確認しながらエサを食べさせていくんですね

すみだ水族館名物のペンギンエサやり。一羽ずつ名前を確認しながら全員に均等にごはんをあげているみたいでスゴイ。

 今日はいつもと違う角度から見てみました。
いつ観ても 「ペンギンに襲われるお姉さん」感 はぬぐえないな! 
今日のこの角度からは余計に迫力があるんですけど・・・







ラセーヌメニュー
鹿肉料理尽しのメニュー。 使った鹿の捕獲地や方法、大きさなども判っていてトレサビリティもバッチリだね!
会場のビストロ ラ・セーヌに到着!

今回2回目の開催とあってオーナーシェフの鈴木さんもとら達の希望を心得ていらっしゃいます。今日の鹿がどんな鹿なのかを書いたメニューを作ってくれました。

産地や捕獲地、日時、方法も明記。 聞けば捕獲したハンターの名前や人柄、腕前なども判る、生産履歴のはっきりしたトレサビリティーバッチリのお肉でございます。

まぁ、そんな無粋な質問はせずに美味しくお料理をいただくのでございます。
口に入れるもの、自らの体内に取り込む食材は作った人を信用して食べないと美味しくありません。逆に食材を扱う人はそのような信用に耐えうる人でないといけないというコトですね。

参加者の皆さんが集まる前に、ビールを一口・・・。  今日も もう、飲んでるよ!   (*^_^*) 


メニュー1
エゾシカの手作りサラミ と君津産イノシシのレバーペースト

サラミは低温庫で3週間熟成させて作ったもの。 

イノシシのレバーペーストは今回唯一のシカ以外のお肉を使った料理だったんだけれど、実はシェフはとらのリクエストに応えてシカのレバーで試作を繰り返してくれたらしい・・・。

だけど、シェフの納得できる味にならなかったのでイノシシレバーに戻ったんだ。


・・・じつは とらは ブタなどのレバーは好きではないんだけれど、シカのレバーは食べれるんだよね。
逆にとらの家族は家畜類のレバーは好きなんだけれど、 とらが 「おいしいよ。」 と言って食べるシカのレバーは食べれなかった。

食べるものは個人の嗜好が大きく影響するから面白いね。 次回もう一度シカレバーでチャレンジしていただきたいものでございます。

っというか、シカレバーペーストの試作品のすべてを とらは 「美味しい! 旨い!まったく問題なし!」といって平らげる自信があるんだけどな。




メニュー2
エゾシカのパテ

食べかけの写真が2枚続いて 失礼! なのでございます。

料理が美味しかったことと、参加者の皆さんとの会話が弾んで、実はとらログに載せる写真の事を忘れていたのでございます。
お粗末・・・

パテ、美味しゅうございました。 使っている部位は主にどこなんだろう?? ソーセージとかだと端肉とかをミンチにすればよいですがパテだと肉の形が残っているので筋っぽいお肉は使えませんね。

やわらかく、歯にも残らず美味しゅうございました!



ハツ (1)
エゾシカのハツ(心臓)のサラダ 

う~む、この料理は不意打ちでした!

「ハツ」 といえば心臓。 筋肉の塊りですから 印象は 「固い コリコリ 」なんだな。

とらも狩猟に行ってハツをもらって料理する時は、薄くスライスして塩胡椒を振って焼肉にしてしまう。 コリコリした食感を楽しむのが定番の食べ方だと思っていたんだけれど、この料理のハツはサラダに合う 「柔らかさ」 を持っていて驚きだ!

ハツの魅力再発見でございました!
筋肉の塊りで肉と違って味が控えめだからサラダにも合うのかも知れないな、とも思ったぞ。




くすくす
エゾシカのスネ肉を使ったクスクス

クスクスって アフリカの料理じゃん! なぜフランス料理屋さんで??  っと思ったのですが、フランスにはアフリカからの移民が大勢暮らしている。
アフリカ生まれのクスクスは今ではすっかりフランスに馴染んだ料理になっているんだそうです。

日本でいうと古くは カレーライス、 最近では ケバブ なんかにあたるのかな?

昨今、テロ事件も頻発して階層、人種的課題が露になってきている彼の国けど、「美味しい」と胃袋には国境も差別もないんだけどね!政治もクスクスを見習って欲しいナ。

シカのすね肉を煮込んだスープをかけてシカのソーセージと一緒に頂きました。 

もちろん! 美味しゅうございました!


ハツ (2)
エゾシカのロースのロースト うん?韻をふんでなくなくない??

定番のロースト肉。 やはり肉を食べる会ですから、塊り肉をがっつり頂かないとね!でも暑い夏、そんなにお肉たべれないよ・・・。 イヤ、そんな方は参加していないかな?? なんたって今日は全品  だもんね。

最後のお料理はがっつりと肉の塊りでしめて頂きましたが、さっぱり、ピリッとした山椒を使ったソースで引き締めて食欲を刺激するのでございます!

このほんのりピンクの柔らかなお肉がとらの調理するしか肉とまったく異なるものなのがフシギ。

その辺の腕前がプロの調理人さんのなせる業なのでしょうが




乾杯
参加者の皆さんとたのしく歓談。 今回は女性の方も多く参加してくださいました。 

今回の参加者は9名、そのうち5名が女性の方で、すでに狩猟をしている方で「初獲物はカワウでしたがキジとカモもひと通り獲りました。」という方、「これから銃の申請をします。」と静かに闘志を燃やされている方、わざわざ名古屋から足を運んでくださった方など活発な女性の方が多かった。

男性の方も食べるコトが何より好きな方や以前とらの狩猟体験に参加してくださった方で「今シーズンは狩猟者デビューです。いずれは北海道に狩猟移住も検討中。 とらさんがどうやって狩猟で喰っているか興味深々です。」という方もいて狩猟話が尽きずに気がつけばあっという間に解散時間を1時間オーバー。

料理とワインの味をじっくり楽しむ会だったのに、狩猟話で盛り上がりすぎて、おしゃべりするのが忙しかったほどでした。

・・・でも、このような場もあっていいよね、と思ったんだね。
少し狩猟に興味ある方とかこれから狩猟を始めようと決心した方、野生肉を食べるコトに興味ある方などが 気軽に様々に
話題を膨らませながら狩猟と食べるコト全般の知識を吸収する場ってないよね。

とらたち狩猟をすでにしている側の人間だって、ナントカフォーラムの会議室とかでかしこまって皆さまと向きあって
「狩猟はこのような社会的役割りを担っているから必要なのです。皆さまにも仲間になっていただきたい・・・デス。」とか釈明や弁明のようなしゃべくりでは面白くないよね・・・。

適度にアルコールがまわって余計なコトもしゃべりだす頃合いがお互いにとって本音が聞けて面白い会になるんじゃないかと思ったんだ。
野生肉の正統に調理された料理の味とその料理に合わせてシェフが選んでくれたワインの美味しさに感動しつつ、共通の興味関心ごとで会話が弾んで時間を忘れて楽しい時間を過ごす・・・。 まさに 「食卓は笑う」 だな。







7月の今回の食事会企画を終えたら今シーズンの食事会企画は次の猟期が明ける3月、4月までお休みしようと思っていたのだけれど とら は考えを変えた!

準定期的に2,3ヶ月に一度、猟期中にもこの企画を開催し続けようと考えたんだ。

誰もが楽しめる 「食卓を囲む」という企画。 
少しでも狩猟や野生肉、ちょっと変わった食材に興味ある方には参加していただきたいて様々な情報を手に入れて、ご自身の活動にお役にたてて頂きたいのでございます。



次回開催は 9月17日!   
 9月 17 「 ク  イナ 」野生肉の日として開催です。

次回は 漁師 × 猟師 のコラボ企画として 山のモノだけでなく、とらの大学時代、水産学部の先輩、後輩の協力で海や川のヘンなモノも皆さんに味わっていただこうという趣向です。
・・・同じ大学の水産学部の先輩後輩でとらも 「りょうし 」なんだけどさ、他二人はちゃんと水産の道を歩んで 「漁師」系なんだな。

とらだけが どっかで漢字の変換を間違っちゃって 「 猟師 」になってしまった・・・。  
漢字の勉強はちゃんとしたほうがいい・・・という教訓になるかもしれないね。




「本格的野生肉料理を味わう会9.17」  企画の詳細と申し込みはこちら! →グッドハンティング HP
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