ウナギについて考えた

2017-08-10
ワイルドミート クライシス

「野生肉の危機」って話が少し前に話題になったんだけれど、漁業の世界で課題に上る言葉なんだな。普段あまり意識しないけれど、水産資源も「野生肉」の一つなんだよね。

ご存知、水産資源は乱獲や食生活の健康志向で世界的に需要が高まって減少傾向にある。
クロマグロやうなぎといった旧くから食卓で親しまれていた魚種が絶滅を危惧されるほど数を減らしているんだよね。

養殖魚の割合も高いとはいえ、まだまだ多くの水産資源が野生(海)から獲ってきたものに依存している。

その水産資源が底を尽き始めた、というから大変なことなんだよね。

特に うなぎ。 お盆前のこの蒸し暑い時期には「うなぎでも食べてスタミナ付けて暑い夏を乗り切ろう!」と誰もが思うほど私たちに馴染みの深い魚の上位に入るうなぎなんだけれど、そのうなぎが食べれなくなる魚の代表みたいになっちゃった!

少し前まで「主婦の手抜きおかずNO1]とか言われていたうなぎの蒲焼きが永遠に味わえなくなるかもしれない! 悲っ!






「えっ!うなぎは養殖されているんでしょ?」と思われる方が多いと思います。

実際、浜松や高知などにでかけるとうなぎの養殖施設が目に入るし、「養殖うなぎ」に対比して「天然うなぎ」もあるので養殖されているように思われるけれど、うなぎはどちらかというと「蓄養」なんだ。

養殖業者さんたちは、春まだ浅い頃に、河口に遡上してきた野生のうなぎの稚魚「シラスウナギ」を獲ってきてエサをやって大きくして出荷しているんだ。 そう、うなぎは野生種だけでこれまで日本人の胃袋を満たしてきたんだな!

この事はスゴイ事だし、とらは うなぎって偉いし、健気だよね、と感心してしまうんだ。

長い旅をしてようやく成魚になるための生活の場、川の河口に辿り着いてもそこで散々稚魚を獲られて、養殖場に送られてしまう。

 やっとこさ捕獲されずに生き延びた個体にはダムや護岸工事でコンクリに固められ、生活排水でえさになる小魚や甲殻類が減った川の中で生活する試練が待ち受けている。

そんな試練を乗り切ったうなぎたちがようやく成長して親魚になって川を下ってマリアナ海溝までの長い旅を始めるんだけど、その時にもニンゲンに「天然うなぎの下りは特に旨い。」とか言って狩られちゃうんだ。
まぁ、とらも大学時代の恩師はうなぎ研究をしていたんでその余禄で山吹色の体色を持った下りうなぎを堪能させてもらったナ。

そんな、こんなの試練を乗り越えて産卵して種を繋いでいるんだ。

こんな「大勢の人間の魔の手を逃れた僅かな稚魚たち」によって日本人全体のうなぎの食文化が支えられているってある意味すごいと考えるんだな。生命力の強い魚だな、と思ってしまうね。 

サンマ蒲焼
土用丑の日の定番メニューは数年前から「サンマの蒲焼き」。 『お困り動物を食べる会」を主宰するとらといたしましては減少が心配される食の選択はしないのでございます。

日本人に馴染みの深いうなぎが少し前に「絶滅危惧種」としてレッドリスト入りした事は衝撃でしたナ。
あんな馴染みが深い魚が・・・昔から普通に食べれたのに・・・養殖でアレだけ生産されているのに・・・みたいな衝撃が日本全国を駆け抜けたんじゃないかと思うんだな。     このままずっと永遠にうなぎの蒲焼きは失われた味になってしまうのか・・・

とらは2,3年食べるのを我慢すればある程度資源量は回復するんじゃないかと思うんだよね!

元々生命力の強い動物だから、数年間、もしくは隔年でうなぎを食べるコトを我慢すればうなぎの資源量は回復してこれまでのように気軽にうな重が食べれるようになる時代が来ると思うんだ。

・・・山への植林ボランティア活動もいいけど、うなぎのための生息場所復元活動や「食べない」選択なんかも必要だよね。

先日久しぶりに新幹線に乗って浜松を通過したのだけれど、以前はたくさんあった養鰻池が軒並み潰されてソーラーパネルが置かれていたよ。
うなぎの稚魚のシラスウナギが激減して価格が金と同じになった、みたいな話しも聞いたので経営が厳しくなってしまったのだろう。




水産資源のほうの野生肉は「クライシス」という言葉が使われるほどに数を減らしているのに比べ、陸上の野生肉は需要がなさ過ぎて真逆の意味で「クライシス」状態だ。

日本の人口が高齢化と減少を続けるにつれて反比例して勢いを増す動物達。農地や自然環境を保全する為に増えすぎた野生動物を捕獲しようという動きは活発になってきた!

陸上ではワイルドミートが激増でいよいよ国も「もっとシカを食利用しよう!」と言い出した。
野性肉食利用・国が後押し

記事の内容は以下の通り。
「政府はイノシシや鹿などによる農作物被害の対策の一環として、野生鳥獣肉(ジビエ)の普及に本格的に乗り出す。流通業者や飲食店が安心して取り扱えるように国内統一の表示規格を3年以内に策定する。これらの肉を保存する冷蔵・冷凍施設を設置する際の補助金は2016年度から始める。欧州で秋から冬の風物詩となっているジビエ料理が国内でも消費者にとって身近な存在になってきそうだ。」

少なくなった資源(=うなぎやクロマグロ)をむりやり食利用するより増えすぎている資源(=シカ、イノシシ) の活用にはとらは賛成だ!

その一方でこんなニュースも入ってきた!E型肝炎患者昨年の2倍

内容は
「豚の肉や内臓を生で食べると感染することがあるE型肝炎の患者が、過去最高だった昨年を上回るペースで増えている。感染拡大を防ごうと、豚の生レバーや生肉の提供が昨年6月、食品衛生法で禁止されたが、歯止めがかからない実態が浮かんだ。専門家は、食肉の十分な加熱に加え、ジビエ(野生鳥獣肉)ブームで人気のイノシシやシカの肉なども生で食べないよう呼びかけている。」

ふむ、とらは生肉を尊ぶ食習慣は持たないのでよく判らないんですが、生肉が大好きな人って結構いるんだよね。

飼育管理されていない野生動物の生肉食は本当に危険だと思うのでぜひ注意をして安全にジビエを楽しんで欲しいと思う、蒸し暑さに圧倒されていつになく気弱なとらなのでございます。

・・・なんかさぁ、暑すぎて毒も吐けないくらいによれちゃっているんだよね。 早く秋にならんかなぁ、早く猟期がこないかなぁ、と願うとらなのでございます。

・・・とりあえず今週末は 「山賊キッチン」企画で「クマ三兄弟」を初め、様々な野生肉をがっつりいただいて 「夏バテにさようなら」を目指すとらなのでございます。

まだまだ暑い日は続きますので体調管理に気をつけてお過ごし願いたいとらなのでございます。 暑い!  
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